シャント血管治療センター紹介
医師2名、シャント血管治療センター看護師として10名のスタッフが在籍しています。
センター看護師は、透析業務も兼任しており、穿刺業務(エコー下穿刺含む)、視診・触診・聴診を用いてシャントのアセスメントを行い、これらの情報をもとにシャントエコー検査を実施し、適切な診断と治療にあたっています。
センター看護師は、透析業務も兼任しており、穿刺業務(エコー下穿刺含む)、視診・触診・聴診を用いてシャントのアセスメントを行い、これらの情報をもとにシャントエコー検査を実施し、適切な診断と治療にあたっています。
シャント血管内治療(VAIVT)の実際
シャント血管治療センターでは、シャント血管が細くなってしまい、透析治療に支障きたすと判断した場合、細くなった血管をバルーンと呼ばれる風船で膨らませる拡張術を行っています。
シャント狭窄の例
シャント血管は一度狭くなると、繰り返すことが多く、再度治療が必要となる場合があります。
シャント血管内治療(VAIVT)について
血管の中に造影剤という薬を注入して、レントゲンにて血管を写して治療(透視下VAIVT)を行うのが一般的ですが当院では、造影剤アレルギーや、頻回に治療を行っている方の場合、超音波を使用した治療(エコーガイド下VAIVT)も行っています。
透視下VAIVT
メリット
- 中枢病変まで評価できる
- 石灰化病変でも描出できる
デメリット
- 造影剤アレルギーの場合、評価できない
エコーガイド下VAIVT
メリット
- 造影剤を使用しないため、造影剤アレルギーの方でも安心して治療が行える
- 放射線を使用しないため、被爆の心配がない
デメリット
- 中枢病変は不向き
- 石灰化病変では映らない
シャント狭窄はご自身でも見つけることができる場合があります。聴診器で音を聞いてみましょう。
正常音
シャント音は通常、吻合部と呼ばれる動脈と静脈のつなぎめ(手術の傷あたり)で音が一番大きく聞こえ、肩に向かうほど音が小さくなります。
正常の音(ザーザー) (125KB) |
シャント異常音
シャントに狭い場所があると、シャント異常音として聴取できる場合があります。
シャント狭窄を見つけるためには
シャントエコー検査(10~15分程度)
- シャント異常音
- 透析の針刺し(穿刺)がしにくい、失敗が多い
- 血流がうまく取れない(脱血不良)
- 血を返す方の圧が高く(静脈圧上昇)血の止まりが悪い(止血不良)
- シャント側の手が異様に浮腫んでいる
- 透析中に手が痛くなる
などの有症状時、検査を行います。
シャントエコー検査の診断
シャントエコー検査では、形態評価と機能評価で治療適応か診断しています。
形態評価について
狭窄(血管が狭くなる)や走行、穿刺部位に静脈弁(穿刺時に突っかかる)がないか評価します。
シャントでお困りの際はご相談ください。
シャント血管治療センター センター長 安藤 雅泰