はじめに
西片貝クリニックは平成4年6月より有床診療所として開院しました。技士部は開院時より血液透析等に関する生命維持管理装置のスペシャリストとして、業務を行なっております。技士部には現在臨床工学技士が5名在籍し、血液透析装置の操作及び保守を主な業務とし、その他輸液ポンプや除細動器などの高度な医療機器の管理も行なっています。
我々の目標
日曜日を除き毎日血液透析が行なわれています。我々は血液透析が安全に行なえるようにあらゆる努力をしていきます。
日常業務
1. | 毎朝、透析装置の稼動状況を目視と装置履歴の確認により行ないます。これによりスタッフが不在の夜中にトラブルが無かったかを確認できます。 | |
2. | 透析回路の組立とプライミングを行ないます。当院では無用なトラブルを避けるため、使用直前に透析回路やダイアライザーの開封・準備を行なっています。 | |
3. | RO装置(水道水を不純物のない水に変える装置)の硬度判定、総残留塩素の確認を行います。透析液のpH,Na,k,Hco3,浸透圧,残留塩素のチェックを行ないます。 透析液は医薬品添付文書を参考に院内基準を独自に設けております。透析液の濃度等が問題なければダイアライザーとの接続を行ないます。 | |
4. | 毎朝技士部の朝礼を行ない、装置トラブルの確認や前日の患者さんの情報交換、その日のメンテナンス予定などの確認を行ないます。 | |
5. | 除水計算 3つのフロアにそれぞれ技士を配置し、血圧測定やシャント穿刺、除水量の計算などを行なっています。 | |
6. | 翌日の準備 翌日来院予定の患者さんの血液回路やダイアライザー、透析記録の準備などを行ないます。 | |
7. | 返血 血液透析終了時には血液の返血業務を行ないます。 | |
8. | 保守管理 平成19年4月1日より施行された改正医療法により医療機器の安全管理業務が具体的に示されました。我々はこの法律に従い透析関連装置の毎月点検を行なっています。 |
特徴
1. | 平成18年11月に全ての患者監視装置にエンドトキシン捕捉フィルターを装着、透析後の消毒方法や薬剤についても検討を重ね、透析液の清浄化にも努めております。通常の血液透析のほかに、オンラインHDFも行っており、透析困難症の患者さんに良好な効果が得られております。 | |
2. | 平成19年6月より発売された透析液であるカーボスターを県内でいち早く採用し全ての患者さんに使用しております。 | |
3. | 透析用監視装置には、シャントの状態及び血液濃縮率を評価できる、日機装社製再循環測定装置の全台導入を予定しています。 |
透析機器
活動報告
(1)学会発表ほか
(3)その他
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(2)勉強会
•定期的に開催されるグループ施設内(西片貝クリニック・わかば病院・大胡クリニック)での研究発表会への参加 •グループ内の臨床工学技士における定期的な会議や勉強会の実施 •県内外で開催される血液透析及び医療機器に関わる勉強会への参加 |
(3)その他
一般社団法人 群馬県臨床工学技士会会長及び群馬県透析懇話会幹事としての活動のほか、群馬県透析災害対策研究会世話人、産官学連携活動、県内の臨床工学技士養成校からの見学・実習の受け入れなど、地域貢献にも積極的に取り組んでおります。 |